ベストグループ見聞会御講話集「21世紀を幸せに生きる」
衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第9巻より
2017年(平成29年)2月12日 ベストグループ関東地区見聞会 ①
皆様、おはようございます。人間は毎年、同じような季節を味わいながら生きております。季節は春、夏、秋、冬があることを知っていますから、それに対応するような準備をすることができます。ところが人間の人生は、突然苦しみがやってきます。自然界と同じように、予期せぬことが突然起こります。
予期せぬことが来ることは嫌なものです。しかし、何が起こっても揺らがない人間になることの方が、ずっと大事だと思うようになりました。
生きている限り、良いこともあれば、優れないこともあるでしょう。体も健康であったり、病気になったり、仕事も良くなったり、悪くなったり、体もだんだんと衰えてきます。
この世の中は何も安定していません。その中で、人間というのはいつも激しく動いております。激動の人生です。何が起こっても揺らがない人間になることの方が、素晴らしいことではないでしょうか。私はそう思って努力をしてきました。
育ての母は私に「人間が生まれたのは真理を知るためやで」と教えてくれました。これが、戦争を経験した母の教えです。「人間はまず、命の存在を知るんやで。命はあるんやで。真理を知ることが、人間が創られた由縁やで」と教えてくれました。
育ての母は小学校六年しか出ていませんが、そういうことを話していたのです。今は、そのようなことを子供に話す親は少ないと思います。だから、今の親はいつも揺れている方が多いのではないですか。
今の方は命の存在を親から教えてもらっていないから、大地に根があまり張っていないのです。だから、この世の中のちょっとしたことで揺れるのです。幹が揺らいだら、もう根も壊れてしまいます。この幹をしっかり支えているものが、大地の中にある根ではありませんか。命の存在を知った方は、少々のことでは揺れないのです。私もその一人だったのです。
私は三十五歳から四十一二歳まで自己啓発の会社を経営していました。七年間で六万人の教育のお手伝いをさせて頂きました。でも、一番心が揺れたのは私でした。
自己啓発は自分のプラスの心を引き出すのです。しかし、プラスとマイナスは表裏一体ですから、良いことが続けばプラスが、悪いことが続けばマイナスの心が出てきます。何も人生が変わらなかったのが、私の教育でした。それでその教育を止めたのです。
事業家時代、飛び込み訪問販売を一人から始めた会社が、一年で千名、二年で三千名、三年目で四千名以上、四年目で五千四百名の方々が働いて下さいました。飛び込み訪問は初対面のお客様の所へ行くわけですから、普通は断られることの連続です。
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